GIGAスクールの推進㊵ふれあい文化祭2022

今年も過去に行っていたような大がかりな集いはできませんでした。地域代表の方のご挨拶で、文化祭の持つ意味やご自身が卒業生であるということをもとにしたお話を聞くことができました。加えて、3年ぶりに吹奏楽部とギターマンドリン部の演奏が体育館で行われました。

吹奏楽の力強い演奏と、ギター・マンドリンの繊細な音の響きが心地よかったです。ラストの曲は、両部がコラボしてくれて素敵な演奏となりました。制限された練習と、急に発表しましようということが決まり、練習時間が短い中、ありがとうございました。


今回は妖怪書家の逢香さんをゲストとしてお招きし、講演会では書くことの大事さを、そして、逢香ふれあいオンライン書道教室では、校長室での実演や指導のもとに教室で各自が筆ペンをもち、永字八法を学び、その後、未来の自分への手紙を書き、封筒に表書きをして、いつの日かその手紙に触れることができるようにと持ち帰りました。

ICTが進んでも、書くことは自分と向き合うこと、文字はその時の自分の気持ちが現れる。そして、書き記しておくことにより、過去の自分に出会え、これからの生き方を考えることができるという、この時期に合った貴重なお話でした。鹿の水墨画に奈良の揮毫、逢香の落款をいただいた作品を学校にプレゼントしてくださり、学校の宝物の一つとなりました。


480人ほどが同時に書の実技を行えるのは、オンラインならできる、オンラインでしかできない、まさに奈良にちなんだ『なら・しか(鹿)』を実現しました。

準備にあたってくれた生徒の皆さん、今回も成功に導いてくださった先生方、協力を惜しまない保護者の方々、そして、いつも春の日のように温かく学校を見守ってくださる地域の皆さんに感謝いたします。今回の文化祭を振り返り、私は本当に感慨深い思いでおります。


加えて、今回の書道教室に関しては校区の南京終町にある『株式会社 呉竹』様に大変お世話をおかけしました。各自が使う筆ペン、便箋と封筒、そして、書道教室で使った墨の現物、そこに、当日、何と墨の型や、材料の「にかわ、すすや香料」までご持参いただき(5つ目の画像)、オープニングから書道教室が終了するまでお付き合いくださいました。墨や筆については1,300年ほどの歴史があり、会社としては120年の歴史を刻んでおられます。100年続けるには相当なご苦労があったと想像します。伝統ある仕事を絶やさないことと、常に新しいことにチャレンジされ、進化を続けておられるに違いないと考えます。これからの時代を生きる皆さんにも是非、このようなやり方を身に付け、実際に書くことを通して、頭の中で知識や情報を音声化し、アウトプットする。そのようにして周りの人と協働して新しいものや仕組みを創り、変化の激しい社会をともに生き合ってください。

呉竹様のHP https://www.kuretake.co.jp/

登録日: 2022年10月9日 /  更新日: 2022年10月9日